CoM0 TrB0
「ぞうさん」は好きなのでぞうさんにしていたのですが、なんかぞうさんのつぶらな目を見ていると落ち込んでしまうので(実際のぞうさんもけっこう切ない目をしていますね)、greenにテンプレートを変更してみました。なんか模様替えをすると、文章の内容も変わったみたいで変な感じですね。これからもちょくちょく模様替えしよっと。
1977-2977
2006.09.15
CoM0 TrB0
サンディエゴにはおよそ三百万人の市民が住んでいるが、そいつらがどういうわけだかいろんな怪我や病気を背負い込んでホッジ総合病院にやってくるから、ERにいる俺は馬車馬三頭分くらいハードに働いてそいつらを決められたところに追いやる。チャッチャッチャッ一丁上がり。チャッチャッチャッもう一丁。やることもリズムも板前の仕事に似ている。まな板の上の食材を料理するときのチャッチャッチャッチャッ。板前と違うのは奴らが切り開いたり切り刻んだりするだけのところを、俺達は最終的に全部元通りに縫い合わせてしまうっていうところだ。何かを一旦メチャクチャに傷付けてそれをまた元通りに戻すなんて作業をするのはこの世で外科医くらいのものじゃないか?多分そうだ。俺はこの仕事が好きだ。人の怪我を治せることが嬉しいんじゃない。忙しいからだ。俺は忙しく働いて手を動かしながら歩き回ったり走り回ったりするのが好きなのだ。
***
書評:「はっきり言います。天才です」
このお話、アメリカのサンディエゴから、日本の福井県に飛びます。これだけで彼(彼女?)の天才っぷりがうかがえます。少年ジャンプでもここまでいかないだろーってぐらいの怒涛の展開です。ドラえもん、出てきます。日本の小説に言葉づかいに飽き飽きしたら、まず真っ先にこれを読んでみてください。「食わず嫌いは世界を狭める」です。みんなでコロンブスになりましょう!途中、泣きます!
読むタイミング:「古臭い小説はもういいやと思ったとき」「お父さんに叱られる夢を見て泣きながら目が覚めたとき」
Book
2006.09.15
CoM0 TrB0
キャバクラで働いていた時代、人が殴られるのを見たことは一度もない。
(エルボーやローキックは何度が見た。って、今思うと、殴ると警察が来るから賢い人はエルボーだったのか?)
「殴られた直後の人」や「今まさに殴りそうな人」を見たことは何度もあるが、
実際に拳が顔、あるいは胸腹等にあたる瞬間は見たことがない。
桜井は運が良かったのかもしれない。
同期で入店したボーイは普通に殴られていたみたいだし、桜井が買い出しに行っている間に店内でボッコボコのボッコボコにされていた人もいたし、桜井がフロアに出た瞬間、殴られた直後の人間が桜井に向かって吹っ飛んできたこともあったが、桜井自身が目撃したことは一度も無い。もし一度でもあったらもしかしたらもっと早くにお店を辞めていたかもしれない。(桜井、痛みに弱いんですよ)
入店1週間目のころのお話。
金融系のガタイのよいおじ様が3人、先輩の黒服に怒鳴っていた。なぜそんなに怒っていたのか、今ではその原因も覚えていないが、とにかくその3人は激しく怒鳴りながら黒服をフロアに正座させて、顔面に酒をぶっかけていた。女の子はどん引きで、すぐに店長を呼んでと叫ばれたが、店長もミイラ取りがミイラで正座させられて酒をぶっかけられていた。
桜井、心臓が早まるのが分かった。もしその3人が誰かに危害を加えたならば、真っ先に手に持っていたブランデーで(ごにゃごにゃ)しようと考えながらその3人を見ていた、というか睨んでいた。すると耳元のインカムから『見すぎ!桜井おまえ見すぎだっつぅの!』と入ってきた。先輩の声だった。『なんかあったらゴルゴさんいるから、大丈夫だっつうの!』
ゴルゴさん――はもちろん仮名で、ベタで恐縮だがゴルゴ13みたいな人(目が絶対に笑わない、ギャグも言うのですが目が笑わないんですよ)で、格闘技全般に強く、キャバに来る前はずっと裏の世界にいた人で、どこからどう見ても仁義の方に見えるのになぜか仁義の世界に入らなかった人で、仕事は主に「つけまわし」をやっていた。
そのときのゴルゴさんは、なぜかフロントに立っていた。
店内の異変に気がついたのか、インカムでゴルゴさんの声が聞こえてきた。
『だれー?あばれてんのー?』
『**です』(←キャッシャーの人の声)
『ふーん。なんかあったらよんでー』とゴルゴさんはいたって冷静な、退屈そうな声で答えた。
その後、桜井のブランデーとゴルゴさんが出動することはなく、3人は金を置いて店を出て行った。
僕は、一度だけ、ゴルゴさんに殴られそうになったことがある。
営業中で、細かい原因は省くが、僕に落ち度がありそれに対してきちんと謝らなかったせいで、ゴルゴさんの逆鱗に触れたのだ。
僕は何事も笑ってごまかす悪癖があり、今度も笑ってごまかそうとした瞬間、「なあ、おまえ、わかってんの?」と、詰め寄られた。はい、と答えたのだけれどおそらく真剣さが足りなかったのだろう、ゴルゴさんの目が「人を殺す目」になっていた。「人を殺す目」というのがどういう目のか、こればっかしは実際に見てみないと分からないと思うが、周囲の空気が全部、凍るのだ。凍って無音になり、時間が止まる。
ゴルゴさんが、ほんのちょっとだけ姿勢を後ろにそらした。直後に拳が来ると確信した僕はゴルゴさんに一歩詰め寄って「ごめんなさい」と丁寧に頭を下げて謝った。
あの時、僕の体がちょっとでも逃げていたら、間違いなく殴られていただろう。
怖くても、怖いものから、絶対に逃げたらダメなのだ。
逃げたら、殴られる。
店長が酒をぶっかけられているとき、僕はその光景を見ながら(この人なんで怒らないだろう?プライドねーのかな)とイラついていたが、でも今なら分かる。あのときの店長は、立派な大人だった。
キャバ論
2006.09.15
CoM0 TrB0
「あたしキャバ嬢やってますぅ〜☆」「夜のお仕事やってますぅ〜♪」「ホステスなんですぅ〜(なんか適当な顔文字入れてください)」というブログがよくありますが、実際のところ夜の世界ってどうよ? という質問を極々たまに受けたりする桜井なので、ちょっとお話をしたいなぁと思います。
正直桜井も1年ちょっとしかいなかったので恐れ多くも「キャバ論」みたいなものは展開できないのですが、それでも「1年ちょっと(すごく関係ない話ですが、いま飾ってあった木刀が桜井の頭の上に落ちてきて、ちょっと痛くて思考中断中)のキャバ論」を展開させて頂きたいと思います。
題して、
『キャバクラに興味津々だった中学時代の僕』と『キャバクラでもてたいお父さん』と『キャバクラではたらきたい(はたらいてる)お姉さん』のための、キャバ論。
●まず「ピンドン」について。
『品名/シャンパン 容器の容量/750ml アルコール分/12.5度
輸入者氏名/MHDディアジオ モエ ヘネシー株式会社
〜中略〜
飲酒は20歳になってから』
(そこにあった空瓶より)
ピンドン。中学時代の僕はなにそれ?だと思うので説明すると、ピンクのドンペリ、略してピンドン。ラベルにはフランス語で「〜ドン・ペリニョン・ロゼ」と書かれており、キャバといえばドンペリ、ドンペリといえばキャバで、キッチンの冷蔵庫にはゴロゴロ転がっており、毎朝(毎昼過ぎ?)男子スタッフ・キッチン担当は昨夜の補充分を冷蔵庫に入れるのが日課なのです。
ドンペリには白とピンクと金(?だったと思いますが、僕は一回も出したことが無いので忘れました)があって、お値段はそれぞれ2〜3万、5万、10万ぐらいだったと思います。これがクリスマスや女の子の誕生日にはパカパカと売れます。女の子もこぞって「飲みたぁ〜い」みたいなことを言うものですから、お父様方も「しょうがないなぁ〜」と、「やったぁ〜♪お願いします★」と女の子に男子スタッフが呼ばれて内心(またドンペリかよ準備めんどくせーな)と思いつつ笑顔でキッチンに行くのです。
「ドンペリってそんなに美味しいんですか?」
と僕は飲むまでは何度も思ったし、こんな何万もする飲み物だからさぞかしすごいんだろうなと思って、嘆願して飲ませていただいたのですがはっきり言いいます『カルピス以下』です。
(たぶん、本当は値段相当の価値があるのでしょうが、「番茶」で育った僕にはさっぱり分かりません)
でも確かに、女の子もみけんに「しわ」寄せて飲んでます。新人の子で「うわぁ〜あたし、ドンペリなんて飲んだことないんですぅ〜、嬉しい〜、いただきますぅ〜♪」の直後『ウゲッ!』て言った子、僕は少なくとも3人知ってます。
ああ、でも、女の子にとってドンペリは味じゃないんですね、味じゃない何かを味わうためにこの「渋いサイダー」を頼んでいるのだなぁと、僕は今ごろ気がつきました。(桜井)
キャバ論
2006.09.14
CoM0 TrB0
桜井、今朝ものすごい発作で死ぬかと思った。いよいよあれかもしれない。そう、あれ、あれですね。
「いつまで過去の清算するの? 前に進めばいいじゃん」と笑いながら彼女に言われ、「いや、違うねん、温故知新やねん。過去ときっちりと向き合うことで、未来が見えてくんねん。人生、どっかのポイントで立ち止まって、ふっと過去を振り返る必要があんねん」と力説したら、「ふぅん。過去振り返るの、老後でも良いんじゃない?」と言うので、
すかさず「今がその老後やねん!」と言ったら、病床に伏せて激ヤセした姿をまじまじと見て「ぷっ」と笑って(ほんまやね)と言いながらキスをしてくれた、というのは嘘で、嘘というのは「キスをした」という部分で、キスはしなかったのですがいつものように抱き合いました。
(桜井、ゼンギではあんまりキスしません、もっと動物なんですよ)
たぶん今朝のあのものすごい発作は、メイクラブのせいかもしれませんが、桜井は高熱じゃない限り意識のある限り死ぬまでセックスし続けたいと思います。
ということでどこまで続けられるか分かりませんが、いけるとこまで僕は温故知新、本来の意味の温故知新とは多少ニュアンスが違いますが、していきたいと思います。うりゃ
My Heart
2006.09.14
CoM0 TrB0
「デートクラブ、やめちゃった」
ドトールでアイスコーヒーを飲みながら、ユキノさんが言った。出会ってから1ヶ月目のことだった。台風が過ぎ去った後で、空は遠くまでよく晴れていた。とても高いところに細い霧のような雲が2、3本見える。「やめたって…、それじゃあ、今、何してるの?」
ユキノさんは「あいじん」とあの微笑みで答えた。僕は、へぇあいじんねぇと心の中でつぶやきながら「あいじん……アイジン……………ラ・マン!?」と叫び、飲んでいたアイスコーヒーを「ブフェッ」と噴出すそぶりをした。そぶりなので実際は一滴も噴出していなかったがユキノさんは「やだぁ、きたない〜」と嬉しそうにジタバタしてくれた。
僕はユキノさんに向き直り、けっこうな真顔でたずねた。「あいじんって、あの愛人ですか?」「そう」「だれの愛人?」(このころにはもう、腹立たしさでムカムカしていた)「まーくん」(まーくんって!どこのボンボンやねん!!)
曲がりなりにも桜井、あれから50万近く稼いだんですけど、そりゃまぁマンションの頭金にすらなりませんけれども、でも聞いてよユキノさ「あ、まーくん、こっちこっち」ってユキノさん誰に手招きしてんの? 「さくらいくん、紹介するね、この人が、まーくん」
まーくんは、その名のとおり、童顔で、背が低くて、子犬のようにコロコロ笑っていた。でもスーツは高そうだったので、どこかの医者か、どこかの社長みたいだった。歳は50歳前後かな? まーくん、ユキノさんにキャッシュでマンション買っちゃうぐらいだし、しかもカードはアメックスのブラック(←初めて実物見た)だったし、桜井の50万と比べたら月とすっぽん、アルファロメオと三輪車である。
(桜井も近年まで知らなかったのですが、カードにはゴールド、プラチナ、さらにブラックがあるらしく、ブラックだとロールスロイスがぽんっとサインで購入できるらしいです(噂))
「あ、はじめまして、桜井と申します」(←桜井)
「これは、これは、ご丁寧に、どうもありがとうございます」(←まーくん)
「自分、いま、キャバクラでボーイやってます」
「そうですか、キャバクラですか」
「たまにスカウトマンごっこもしています」
「そうですか、スカウトマン」
「ね、まーくんも、自己紹介してよ」(←ユキノさん)
まーくんは、ちょっと「はにかみ」ながら、胸から名刺を取り出して、渡してくれた。その名刺には「**株式会社代表取締役社長」と書かれていて(やっぱ社長なんだ)と納得し、でもなぜか名刺の素材は『和紙』でできており、あれ、こういうタイプのどこかでよく見かけるんですけど? と思って、まーくんの名前をじっくりとよくみて桜井が「あっ!」と顔をあげた瞬間まーくんは「にっこり」と微笑んで「フランデルベグストラーダと申します」
と、言ったところで、このお話は、終わる。
ドトールの外には黒服の男30人とリンカーン・リムジンが2台停まっていた。
デートクラブ嬢ユキノさん
2006.09.13
CoM0 TrB0
桜井、朝から下痢です。後門からF1マシーンのような音がします。誰かとめてください。
1977-2977
2006.09.13
CoM0 TrB0
いまそこで別れた彼女が眠っています。
大学時代、はじめて彼女ができてから、
いろんな女の子が側にいて、
僕はいつも一人ではなかったし、
一人になるのが本当に怖かったから、
そうした状況を努力や本能で繋ぎとめていたように思う。
でも今回、初めて、一人になる、と思った。
この街から出なければいけない、と思った。
それは、逃げ出したい、に近かった。
襲ってくる恐怖に立ち向かうなんて不可能だと思った。
歳を重ねるにつれ、
一つ一つの言葉が重みを増していきます。
一つ一つの言葉に、
むかしには想像もできなかったような重みがあることを、
僕は知り始めています。
愛せなかった人や、過去や、この世界を、
少しずつですが、
受け入れることができるような気がします。
彼女が目を覚ましたらなんて言おうか? なんて考えなくても良いような関係を築けたのは彼女が初めてでした。
僕にとって、特別な人でした。
C:\Love\World-Wild-Love
2006.09.12
CoM0 TrB0
里子は何度も声を上げて笑った。
三郎の旅での失敗談が、あんまり可笑しすぎて、涙をこぼしている時もあった。
七月の陽差しが窓にまぶしかった。
久しぶりの妻の笑顔だった。
『乳房』「乳房」伊集院静(講談社文庫) 第一頁より
***
一言:「大人です。僕もこんな落ち着いた大人になりたいです」
僕が大学出たばかりの頃に、交際していた女性から紹介された本です。
当時の僕はドレッドに近いヘアでTV局に出入りしていて「エロティックな頭ですね」と某ディレクターに言われ「てへへ」と笑っていた頃に、これを読んでバッサリと髪を切りました、というのは嘘で、嘘というのは、髪を切ったという部分で、髪は切らなかったのですが、早く大人になって落ち着きたいと思ったことを今でも鮮明に覚えています。(そのとき交際していた女性には、その後、跳び蹴りをくらって振られました)
伊集院さん、かっこよすぎます。
読むタイミング:「大人の世界を垣間見たいとき」「伊集院静ってあの太ってる人?と思ったとき」
Book
2006.09.12
CoM0 TrB0
私の物語を話すために、私はずっと前のほうから始めなければならない。できることなら、もっとずっと先まで、私の幼年時代の最初のころ、いやそれを越えて私の血統のはるか遠いところまでさかのぼらなければならないだろう。
作家は小説を書くとき、自分が神様であって、ある人間の物語をすっかり見わたし理解することができ、神様がわれとみずからに話すときのように、なんのおおいもなく、要領をつかんで表現することができるかのように、ふるまうのが常である。そんなことは私にはできない。作家にだってそれはできないことなのだ。しかし、私の物語は、ある作家にとって彼の物語が重大である以上に、私にとって重大なのだ。なぜなら、それは私自身の物語、ひとりの人間の物語であって――考え出された、ありうるかもしれない、理想の、あるいはなんらかの存在しない人間の物語ではなく、現実の、ただ一度きりの、生きている人間の物語であるからだ。
『デミアン』ヘルマン・ヘッセ(新潮文庫、高橋健二訳) 第一頁より
***
一言書評:「ヘッセがいつまでも車輪の下にいると思ったら大間違いです」
2年前に読んだのですが、正直、内容をあまり覚えていません。というか、「デミアン」って誰だったっけ? というレベルです。が、しかし! この第一頁を見てみてください。すさまじいまでの想い詰めっぷりです。内容なんてはっきり言ってどうでもよくて、とにかくこのすさまじいまでのパッションを感じとってください。僕も久しぶりに感じたいので今からもう一回読みます。
読むタイミング:「人生と真剣に向き合いたいとき」「幼なじみはどうしてるのかな?と思ったとき」
Book
2006.09.11
CoM0 TrB0
心臓が止まるまでに、何か書き残さなければならないと思うのだけれど、その何かは、本当は無くてもいい何かなのかもしれない。
こういう文章をこの場に載せることが、ふさわしいかどうかは分からないけれど。
そろそろ、もっと真剣に、向き合う必要があるのかもしれない。
守るべきものが無くなってしまえば、後に残るのは、奇麗事も建前も無い、まっさらな自分の想いであると、想いであって欲しいと、願いながら、まだ眠れずにいます。
C:\Love\World-Wild-Love
2006.09.11
CoM0 TrB0
桜井です。
小説紹介に、桜井の一言を付け加えました。
本文だけじゃ、寂しいですもんね。
というわけで、時間のあるときに読んでみてください。じゃ、また!
1977-2977
2006.09.10
CoM0 TrB0
「新宿」→「日本一の繁華街」→「美女多数」→「成功報酬高額」→「大金持ち」→「ユキノさんにマンション買って二人で明るい未来に向かって一歩一歩進んでいく」(←当時の桜井のあたまのなか)
ユキノさんに出会ってからの僕は、良く言えば生まれ変わったみたいに、悪く言えば気が狂ったみたいに、女の子に声をかけまくっていた。なりふり構わず、ちょっとでもかわいい女の子がいたら、走っていって、よってたかって口説きまくった。
「さいきんの桜井、なんか生き急いでるな。あんながっついて、もめなきゃいいけど」とそこかしこで言われていたが、僕は気にせずガンガン声をかけまくっていた。一度、カップルに声をかけてしまい、彼氏と一触即発になったが、彼女に名刺だけをこっそり手渡して、逃げた。
でもある日、やっぱりとうとう事件が起きてしまった。
他のスカウトマンが声をかけている最中の子に、僕も横から声をかけてしまったのだ。(※作者注:死刑に値します)
そのかわいい女の子しか視界になくて、他のスカウトマンがいることになんてまったく気がつかなかったのだ。
「オイ、ちょっと待てよ」男の目が血走っていた。「おまえ、ンなんだよ?」(近い、顔が近いよ)
そのかわいい女の子は猛ダッシュで逃げてしまい、そしてどこからともなくそいつの仲間がわらわらと集まってきた。(マドハンドかよ)とつっこみを入れる余裕があったのは最初2、3人までで、その数が10人を超えたあたりから(ルーラ、ルーラッ!)と心の中でむなしく叫んでいた。その連中の一人、見るからに薬やってそうな目のいっちゃってる日焼け男が、丁寧な口調で聞いてきた。「どちらの方ですか?」びびる桜井。視界に僕の仲間は…いない。「お尋ねしますが、どちらの方ですか?」
僕は必死になって「あの名前」を思い出して、言った。
「あ、あの、スタラグラーど」「スタラグラーど?」「ストラグらーだ?」「ストラグらーだ?…っておまえ、からかってんの?」やべぇ、なんで「山田」とか「田中」とか単純な名前じゃないんだよおいと思ってみたところで、事態は一向に展開するわけもなし。
「ちょっと、いっしょに来ていただけませんかァ?」ああ、殺された、と思った。うん、殺されたな。冷たいスチールの机に正座させられて目玉に「わりばし」突き刺されてぱーんって破裂して次は尿道に(以下自主検閲)
僕が(まぁまぁみなさん落ち着いて、冷静に)というジェスチャー及び言語を死にものぐるで発しても、誰一人として理解してはくれず、そしてとうとう僕の右手がシャブ中男の下僕に掴まれてしまった。しっかと。
(お父様、お母様、先立つ不幸をお許しください…)と、覚悟を決めた。と、その時だった。黒スーツを着た男がいきなり目の前に現れ、下僕達から桜井の腕を解き放ってくれたのだ。ガバッと。むんずと。
「本当に申し訳ありません、こいつ礼儀知らずのバカで、ほんっとにどうしようもないやつなんですよ」見覚えのあるジャニ顔。森下だった。「今回限りなんで、どうか許して頂けないでしょうか?」
僕は森下を以降神様と呼ぼうと、心に誓った。
「許せるわけねーだろ、ばーか」そりゃそうだ、シャブ中男よ。「逆の立場だったらどうしてんだよ?なぁ、おい?聞いてんの?おまえら、だれの許可でこんなことやってんだよ?」
森下が答えた。
「フランデルベグストラーダ」
ストラーダと言い終わる前に、男達の姿はきれいさっぱり、もうどこにもなかった。
「なぁ神様、なんなんだよそのフランダースの犬みたいなやつ。何者なの?」
「それは言えない」
「教えてくれたっていいじゃん神様」
「無理。ぜぇったい、無理」
「ネットで検索しても、出てこねーし」
「あたりめーじゃん、おもての名前じゃねーもん」
※一話で終わるはずでしたが調子に乗ってたらここまできてしまったよ。でも、いよいよ次回で「ユキノさん」最終回!(ちなみにマドハンドとかルーラというのはドラクエ用語で、田中が久しぶりにやってるのみて、使ってみたよ。)
デートクラブ嬢ユキノさん
2006.09.10
CoM0 TrB0
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。
向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落とした。雪の冷気が流れこんだ。娘は窓いっぱいに乗り出して、遠くへ叫ぶように、
「駅長さあん、駅長さあん。」
明りをさげてゆっくり雪を踏んで来た男は、襟巻で鼻の上まで包み、耳に帽子の毛皮を垂れていた。
もうそんな寒さかと島村は外を眺めると、鉄道の官舎らしいバラックが山裾に寒々と散らばっているだけで、雪の色はそこまで行かぬうちに闇に呑まれていた。
『雪国』川端康成(新潮文庫) 第一頁より
***
一言書評:「極寒の三角関係ミステリー!(うそ)」
桜井、大好きなんですよ、「雪国」。家出するとき、この小説だけリュックサックに入れましたもん。(リュックサックってのがまた「けなげ」ですね) ストーリー云々の前に、どのページ開いても、まわりの空気がひんやりと透通ってきます。寒いです。雪国は。
登場する女の子(人?)も、今の日本じゃ絶滅したような「しおらしさ」があって、遥か遠い明治・大正・昭和初期への郷愁がかきたてられます。話し言葉もきれいです。昔の日本人はこんなきれいな言葉を使ってたんですね。どこでどう間違っちゃったのでしょうか。
ちょっと女々しい小説と思われるかもしれませんが、ページ数も少ないので、お手にとってみてください。
読むタイミング:「しんみり静かにしたい時」「クーラーが壊れたとき」
Book
2006.09.10
CoM0 TrB0
こんばんは、「桜」に井戸の「井」で、桜井です。
エビ料理の特に「エビマヨ」が好きな桜井です。
さいきん、急ピッチで更新してますね。
何があったかというと医者に「絶対安静宣言」を頂きまして、
会社も休職してしまいました。
なので良い機会なので、
ありったけの想いをこめて言葉を書き続けたいと思います。
余命いくばく、と言いながら、まだまだたっぷりあると思いつつ、
でも人生は短いらしいと感じつつ、
ちょっと真剣に日々過ごしたいと思ってます。
「ちなみにニート田中くんはどうしてるの?」ということなんですが、
田中、PC嫌いなんですよ。いまそこでドラクエやってます。
このブログの文章も、読むとわかりますが桜井しか更新してません。
田中の想いは口述筆記で桜井が書いてます。
というわけで、
もし更新が滞っていたら「死んだ」「入院」「さぼった」のどれかなので叱咤激励してあげてください!
では、ユキノさんの最後書いて、次、いきたいと思います!
1977-2977
2006.09.09
CoM0 TrB0
「オレが、ユキノさんを、『もぐら』の生活から救い出す!」
僕はビルの3階を改造した部屋の中で大声で叫んでいた。もだえながら。当時、部屋をシェアしていたランザン(漢字だと嵐山)が、ベッドの中でヤングジャンプを読みながら答えた。「さくらい、それは、あれだ、恋だ」
そう、たぶん、久しぶりの「恋」だった。僕はユキノさんに「恋」をしていた。
彼女をあの3畳の穴ぐらから救い出したい、もぐらの生活から救い出せるのは僕しかいない、僕はナイトだ、僕が彼女を救い出す白馬のナイトだっ!と心底思いながら、キッチンで大声で叫び、暴れまわっていた。
「テンションたけーなーおい、あたま、だいじょうぶかー?」いつの間にかランザンが側に来ていた。
「おれは、どうやら、恋を、したらしい」僕は立ち止まり、ランザンに向きなおって真剣に答えた。でもランザンは眠そうに「ふーん、あそ。おれ、ちょっとコンビニ行ってくるわ」とつれなく答えて、部屋を出て行った。
(当時のランザンはキャバクラのボーイをやっていて、お店の女の子と風紀(交際)しまくっていた。ランザンとの共同生活は正味3ヶ月だったが、その間、5人の女の子が部屋を出入りしていた。らん、さき、まどか、ゆい、めぐみ。彼は「恋愛」にはぜんぜん興味がなかったが、もしかしたらそんなそっけない雰囲気が、逆にお店の女の子達にうけていたのかもしれない)
僕はあの大雨の日以来、毎日のようにユキノさんとメール交換をしていた。時間が合えばユキノさんと近くの喫茶店(その大半はドトールだった)でお茶をし、いろんなこと、他愛もないことを話しあった。お互い(特に彼女が)多忙だったので、会える時間は30分ぐらいしかなかったが、それでも僕は彼女に会えるだけで嬉しかった。
デートクラブ嬢ユキノさん
2006.09.09
CoM0 TrB0
それは人類がはじめて月を歩いた夏だった。そのころ僕はまだひどく若かったが、未来というものが自分にあるとは思えなかった。僕は危険な生き方をしてみたかった。とことん行けるところまで自分を追いつめていって、行きついた先で何が起きるか見てみたかった。結果的に、僕は破滅の一歩手前まで行った。持ち金は少しずつゼロに近づいていった。アパートも追い出され、路頭で暮らすことになった。もしキティ・ウーという名の女の子がいなかったら、たぶん僕は餓死していただろう。その少し前にキティと出会ったのはほんの偶然からだったが、僕はやがてその偶然を一種の中継地点と考えるようになった。それを契機に、他人の心を通して自分を救う道が開けたのだ、と。それがはじまりだった。そのあとは、いろいろ奇妙なことが僕の身に起きた。僕は車椅子の老人相手の仕事をはじめた。僕は自分の父親が誰なのかを知った。僕はユタからカリフォルニアまでの砂漠を歩いた。もちろんそれは、もうずっと昔のことだ。でもあのころのことは忘れていない。それらの日々を、僕は自分の人生のはじまりとして記憶している。
***
一言書評:「月と砂漠は人を狂わすので行っちゃダメ」
第一頁目から、なんかワクワクしてきませんか? 桜井はこの一頁目を立読みして、速攻購入。あと、これ買ったのは、「ビレッジバンガード」なんですが、そのPOPも購入の決め手になりました。『俺は出会った人間すべてに薦めてる』みたいなことが書いてあって、「そこまで言うなら読んでみるかー」というのがそもそものはじまりです。
内容は、あっち行ったりこっち行ったりしますが、それがまた良い。「遅いジェットコースター」みたいな感じです。どこまでも続きます。久しぶりに「ずっと読んでいたいなぁ」と思った小説です。
読むタイミング:「青春真っ盛りのとき」「中華料理が食べたくなったとき」
Book
2006.09.08
CoM0 TrB0
デートクラブ費用の6万だか8万をどうやってつくろうか?と、帰りの電車の中でそればかりを考えていた。というのは今つくった嘘で、実際は、彼女の生活のことを案じていた。彼女の日常生活は「もぐら」のそれだった。デートクラブの側にある雑居ビルの一室に、他の女の子達といっしょに住んでいた。彼女のプライベート空間は畳3枚分しかなかった。畳3枚分。仕事用の洋服が半分以上を占め、眠るスペースは畳1枚。本当に眠るだけの部屋、「もぐら」のような穴ぐら。昼間はそこで寝て、夕方「デート」にでかけ、太陽がのぼってから戻ってくる。毎日毎日その繰り返しなの、と微笑みながらユキノさんはつぶやいた。笑っていたけど、どこか寂しそうだった。(でも、もう、慣れたけどね)僕はたまらなくなって、彼女をぎゅっと抱きしめてあげたかった。その衝動をおさえるのに必死だった。
「一人暮らしをしたいから、その費用をためているの。でも、お化粧とか、お洋服を買っていると、お金がたまらなくて…」と彼女は言った。「それに、老後のお金も、ためないとね」
おそらく、彼女の話してくれたお金のたまらない理由の大半は「うそ」だったと思う。毎日毎日、10万単位のお金が入ってくる生活。生理休暇以外は休みもとらず、ずっと「デート」を重ねているのだから、月に換算したらいったいいくらになるのだろう?1年続けたら、フェラーリは無理でもアルファロメオなら3台買える。洋服代でそんなにいくだろか?きっと大金が必要な理由が他にあったのだと思う。(それが何なのかは、最後まで彼女に聞くことはできなかった)
※(でも正直な話、お金を出せば彼女と抱き合えるのなら、8万なんて全然惜しくないと思ったし、むしろ、8万では申し訳ないと思うぐらい、かわいい女の子だった。今でもそう思う)
デートクラブ嬢ユキノさん
2006.09.07
CoM0 TrB0
6万で本番だっただろうか?8万だったかもしれない。高級ソープなみの値段だったと思う。デートクラブは利用したことがないのでよく分からないが、オプションでどんどん値段が上がっていくシステムらしい。普通のデートコースから、ホテルコースまで。恋人気分を盛り上げるデリヘル、みたいなものだろうか?中国語では「公的援助交際機関」というらしい(うそ)。
昨夜のお客さんは、ゴムはつけてたけど、途中でなぜか外れてしまい、中でいってしまったと、ユキノさんは微笑みながら話してくれた。
「わーい、ここだここだ、ありがとう」
僕らは大塚家具の前に着いていた。
「すごい雨で、びしょびしょだね」僕は傘をいったん閉じて、雨を払った。
「ほんとうに、ありがとう」彼女は嬉しそうにおじぎをした。
僕が連絡先の交換を申し出ると、彼女は快く受けてくれ、しかもデートクラブのアドレスまで教えてくれた。(営業?)という二文字が一瞬頭をよぎったけれど、気にしないことにした。
「さいしょは、すごくうさんくさい人だなって、思ったの」彼女は僕の目を見ながら笑って言った。「AV男優かと思った」
僕は気の利いたことを返そうと思ったけれど、頭に浮かぶのはどれもこれも下品な言葉ばかりだったので、ただ笑っていた。
笑ったあと、僕は彼女に聞いた。
「僕も、その、デートクラブに行って、いいかな?」(←本気、超本気)
彼女は、ちょっとうつむいてから、顔をあげ、微笑みながら言った。
「…うん。…まってる」(←営業、信じたくないけどたぶん営業)
※つづきはまた明日。
デートクラブ嬢ユキノさん
2006.09.06
CoM0 TrB0
話の内容は小説だから全部ウソだ。
でも気持ちでは、思いでは、ウソはつきたくない。
現象を言葉で正確に説明するなんて、不可能だ。
何かは、こぼれる。
だから、何を選ぶか、だ。
何を選んで表現するか、何を残してみんなに伝えるか。
共通言語じゃなくて、馴れ合いの言葉じゃなくて、
そこから得た真実に一番近い思いを伝えられる
言葉。
こぼれてもこぼれても、
それでも最後に真実に近い何かが残ってくれれば、
残ってくれることを願いながら、
僕はこの文章を書いている。
みなさんどうぞ最後まで応援よろしくお願いします。
C:\Love\World-Wild-Love
2006.09.06
CoM0 TrB0
この広い世界で、いっしょに並んで歩いているだけで幸せな気分にさせてくれる女の子なんて、いったい何人いるのだろう?
彼女と歩きながら僕は何を話していたのか、今では何も思い出せない。頭がピヨピヨに浮かれまくっていたのだ。僕が何か言うたびに、彼女は微笑んで返してくれた。(あなたといっしょにお話ができてとっても嬉しいの)という、付き合い始めの恋人同士のような雰囲気を素で(演技で?)出せる子なんて、この世に存在するのだろうか?
僕はこのままずっとユキノさんと話していたいと心底思った。大塚家具がもっとずっとずっと遠くに、五反田くらいにあればいいのに。雨が止まなければいいのに。ユキノさんはいつの間にか僕の傘に入っていた。いつの間に?僕が誘ったのか、それとも彼女から入ってきたのか?他人が見たら恋人同士にしかみえない雰囲気。やばい。心の中で誰かが叫んだ。やばい、好きになるかも。
「大塚家具って、お買い物?」この質問をしたのは覚えている。いろんな話をした後だった。
「ほんとうは、探してるのは、大塚家具じゃないの」そういって彼女は微笑んだ。ズキュンッ。(←打ち抜かれる音)「その近くにある産婦人科なの」
「産婦人科?」
「きのうお客さんに中だしされたの」微笑。ズキュンッ。(←悲しみに貫かれる音)
デートクラブ嬢ユキノさん
2006.09.06
CoM0 TrB0
その日は朝から激しい雨が降っていた。大型で非常に強い台風が近づいていますと、朝の目覚ましテレビでいっていた。車道が池みたいになっていて、歩道にまで波が押し寄せてくる。傘をさしていても滴が上からたらたらと漏れてくる。「桜井、おまえの革靴、濡れたら大量破壊兵器だから、そのまま上にいていいぜ」とかなんとか言いながら、仲間や先輩は早々に地下街に避難した。
台風が接近中の平日午後3時。駅前の大通り。さすがの新宿も人はまばらで、美女なんて待っても待っても通らなかった。地上にいたスカウト仲間は、僕と森下だけだった。
「雨は逆に好都合だ」森下が歩道を目で追いながら言う。「こんな雨の中、話かけるやつなんていない。チャンスだ。美女の警戒もゆるんでる。チャンスだ。顔を近づけないと声が聞き取れない。ますますチャンスだ。なぁ、桜井、ここはチャンスだらけじゃないか?地上の楽園だよな?」森下はジャニ顔だが理屈っぽいやつだ。でも確かに森下の言うとおりかもしれないと思った。これは恵の雨になるかもしれない。
「いいか桜井、この大雨の中、立ってるのはオレと、おまえだけだ。さすがだな、おまえは前から何かやるやつだと思っていた。オレと同じレベルの男に初めて出会った。オレは嬉しい。あの孔子様の言葉にこういうのがある『淑女は風と共に現れ風と共に消え、しかししこうして雨と共に立ち止まりやがて恋が生まれ子が生まれ』って桜井ー?さくらいくーん?」交差点の向こうに美女発見。青い傘。僕はもう走り出していた。見つけたもん勝ち、声かけたもん勝ち、だ。
(僕の最初の第一声はいつも決まっている。が、これこそがスカウトマンの極秘レシピなので僕は誰にも教えたことがない、し、これからも誰にも言うつもりはない)
「こんな雨の中、どこまで行くんですか?」
「大塚家具を、探してるの」
(オオツカ、家具?こんな大雨の中で?)「僕、場所知ってるので、良かったら案内しますよ」
久しぶりに、本当に久しぶりに、すごくかわいい女の子に出会った。「すごくかわいい女の子」だったら五万といるが、「キャバクラや風俗で働けるすごくかわいい女の子」となるとものすごく少ない。彼女は、ユキノさんは、第一印象の人当たりが飛びぬけてよかったので、お父様方の受けが抜群にいいはず。売れっ子になる。間違いなく。色気も半端なく、ある。
「すごくかわいい女の子」なんて形容じゃみなさんに何も伝わらないと思うので、僕なりに表現してみたい。まず第一に、胸が大きい。(って顔じゃないじゃん)でもデブじゃない。むしろ細すぎる。髪は長い名古屋巻き。(当時、名古屋巻きって言葉があったかどうか知らないが、キャバ嬢がよくやるクルクル巻き髪のこと)顔は小さいのに目がクリクリと大きくて、その微笑みは岩をも打ち抜くいわんや男のハートをや、である。って、なんか森下みたいになってきたね、けっきょくユキノさんってどんな子なの?って、これじゃ伝わらないね、動物でいったらタヌキ顔。(イメージしてね)
デートクラブ嬢ユキノさん
2006.09.05
CoM0 TrB0
題名にデートクラブ嬢と書いたのはその方が刺激的で興味を持って頂けるかなと思ったからで、特にデートクラブ嬢であることがこのお話の主題ではなくて、むしろそれはどうでもよくて、僕は今から、新宿で出会ったある一人の女の子の話をしたい。
2年前、僕がまだスカウトマンをしていた頃、一度だけ新宿まで足をのばしたことがある。新宿でスカウトするというのはどういうことを意味するのか? 試しに(試せないか)新宿の有名なストリートで女の子に声をかけてみてください。何度か往来を行き来してれば、素敵なお兄さんに逆に声をかけられるだろう、様々な言語とボディーランゲージによって。『誰のお許しでここにいらっしゃるのですか?』というような内容のことを。
その返答に困ったら?
実際、僕の知り合いで返答に窮し、お兄さんの素敵なお部屋にご招待され、それまでの人生で見たことも聞いたこともないような素敵な目にあった方がいらっしゃいます。(まだ新宿に監視カメラが設置される前のことですから、今はそんなツアーもないのかもしれませんが)
で、話はもどって、新宿でスカウトするために。僕は先輩から「何かあったら『フランデルベグストラーダさん』に話がついています、と説明するのですよ」と教えられていた。フランデルベグストラーダいうのはもちろん仮名で実名はフランデルベグストラーダに負けず劣らず言いにくい覚えにくい名前だった。その名を先輩から聞いた瞬間、わけわかんねーと心底思ったが、仕方がない、僕の(ひいては僕の属する団体の)存亡にかかわることなので、僕は必死で「フランデルベグストラーダ」という名を暗記した。駅のホームで必死に暗記している最中、先輩から一つ付け加えられた。「アルタ前だけはやめろよ。上の方で話ややこしくなるから。アルタ前以外だったらどこでもいいよ」
そして僕は山手線に乗り、人生で初めて新宿の地を踏んだ。スカウトマンとして。
デートクラブ嬢ユキノさん
2006.09.02
CoM0 TrB0
明日は久しぶりに病院の日。
採血とCTを撮る。
女医さんが綺麗だからがんばって行く。
むかしスカウトした看護婦さんは、お医者さんと結婚して引退したっけ。
本当に綺麗な方で、いっしょにお店に行く間、ずっとドキドキしていました。
新宿だったら時給はかるく1万円いってたと思う。
僕のお店で体入6000円(!)だったから。
まぁ、店長の趣味だったというのもあるけれど。
とかなんとかグダグダ思い出しながら、
まだ眠れずにいるのですが、そろそろ布団に入ります。
おやすみなさい。お月さんさようなら。
1977-2977
2006.09.01