「つきときゃべつ」

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B00005HWJ6月とキャベツ
山崎まさよし 真田麻垂美 鶴見辰吾
ケイエスエス 2001-03-23

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大学の売店で雑誌をみていたら全身に鳥肌が走った。
記事に、ではなくて、有線で流れてきた音楽に。

(な、なんだ、この曲は・・・!?)

あの時のことは、なぜか知らないけど
彼をTVで見るたびに、彼の曲を聴くたびに、
ふとどこかを散歩しているときに、

(そーいえば大学の売店で立ち尽くしてたなー)

と記憶に蘇ってくる。




***

僕はまだ大学1年の18歳で、
東京という街に、文化に、慣れようと心のどこかで必死になってて、
かっこつけて流行りの音楽なんか聞いて、
流行りのかっことか追っかけようとしていた。

小室哲也のピコピコ音楽が流行っていた時代で、
チャートの1位から10位ぐらいまで
小室プロデュースが8曲とか入ってた。


そんなときに、この曲が、流れてきた。

いま聞いても熱くなるのに
当時の震えはたぶん今でも覚えてるくらいだから相当だったはず。


(だれなんだ、この、ギター一本で歌ってる人は・・・!?)


僕はそれから人づてに
それが「ヤマザキマサヨシ」だと知る。

(俺は、俺)

そんな男らしすぎる彼の態度におれも参った・・・・かというと
そんなでもなくて、僕は僕で
相変わらず女の子と話するのに一生懸命だった。



そのあと、何年かして、あの時の歌が実は映画の主題歌だったと知る。

(へぇ、どんな映画なんだろ?)

と思い、僕は借りて見たが、感想は「ふつうの映画だな」というものだった。

けなしているわけではなくて、ふつうに、さらさらと流れていく映画だった。




そして時は4年ぐらい流れる。

僕がある街で偶然出会った女の子と井の頭線の車内で映画の話になったとき
「さいきん映画を、見た」
とその子が言った。

「なんの映画?」




で、記憶は飛ぶ。

はっきりと思い出せない。

彼女が答えたのが「月とキャベツ」だった気がするし、
「キッチン」だった気もする。


あ、でも、思い出した。

やっぱり、あのとき、満員の井の頭線のなかで
彼女が小さな声で言った言葉は、

「つきときゃべつ」

だった。
Film  2008.02.06

「オダギリジョーさん、麻生久美子さん、松たか子さん、ご結婚おめでとうございます!!!」

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B00009CHC7アカルイミライ 通常版
黒沢清 オダギリジョー 浅野忠信
メディアファクトリー 2003-06-27

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 オダギリジョーさんを初めて見たのは映画『アカルイミライ』のなかだった。

 それ以前にもCMか何かで見かけたことはあったけど、固有名詞として意識したのはその時が初めてだった。そもそも『アカルイミライ』は、監督が黒沢清、主演が浅野忠信ということで見た映画。「オダギリジョーは浅野忠信の弟分」たしかそんな触れ込みがあった。

 まったくタイプの違う役者、というのが最初の印象。

(そういう設定だったから、というせいかもしれないが、そのあとの出演作を見てもそのときの印象はかわりません)

 勝手に例えれば、追い詰められたときに「キレる」のが浅野さんで、「泣く」のがオダジョ。人を殺すとき「笑う」のが浅野さんで、「悲しい顔をする」のがオダジョ。あ、たぶんオダジョは「泣き顔」が似合うんだ、泣き顔というか「情けない顔」が。

 その後、井筒監督の『パッチギ!』にも出てたらしいんだけど、覚えてないところをみると、『あのCM』まではほとんど興味がなかったらしい。


「どーすんの、ねぇ、どーすんのよぉ!?」


 で、僕は、惚れた。一目惚れ。というかあんな男性になれるもんならなってみたい!(手前は下品すぎるから、いけても竹中直人)

「あの役者が出てるんなら1800円払って見よっか?」と思える役者さんなんてほとんどいないけど、オダジョーさんなら払う。最近の主演作『転々』も渋谷のCQNで見て、自分も東京を転々としてみたくなった、というか転々としてきた感もなきにしもあらず、というか2か所ぐらい自分の住んでた街が映ってて、ほほえましかった。

(ちなみにCQNがなんの略かわからず、ぴあのチケット売り場で「あの、ほら、渋谷にある、シーキューエヌ!」って言ったら抑揚のない業務的返答で「シネカノン、ですね」ってさらっと流されるっていう、あの恥ずかしさ。。『300』見に行った時も「さんびゃく、大人1枚!」って喜び勇んで言ったら目も合わさずに「スリー・ハンドレッド、ですね?」ってさらっと言わんでも。。。。恥ずかしいよ?(というか『300』を「題名長ったらしいから『さんびゃく』でいいや覚えやすいし♪」とかいって本当にそう覚えてる自分もそろそろ反省すべき歳か!?))


『アカルイミラ』と『ゆれる』と『転々』について語りたいがまた今度、という今度はけっこうやってこないという最近の自分の法則はけっこうあてはまる。そういえば岩井俊二監督の映画について〜なんて、あれ、ずっとストップしたままで、おいおいもうすぐ2008年だぞ桜井幸夫。←いつのまに幸夫? ちなみに『ゆれる』のオダジョーさんはカッコよすぎるので、セックスシーンとかまじやばいので(おいおいおれの性別はどっちだよカムアウト)、年末年始にTSUTAYAかどっかで借りて見てみてね☆

Film  2007.12.29

岩井俊二監督について僕が知っているすべてのこと

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B000066FWVリリイ・シュシュのすべて 通常版
市原隼人 忍成修吾 伊藤歩
ビクターエンタテインメント 2002-06-28

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「こんばんは、映画といえばやっとこさあたし、エリザベス・テーラーです。さて今夜のゲストは、自称・自主映画監督の、桜井太郎さんです! 撮影現場から中継がつながっています。さくらいさーん?」

「オイ、そこ、山じゃまなんだよ山、削っとけ! あと、川、足りねぇな、川、多摩川からずーっと引っぱってこい! どーんっと。じゃー、次、ビル爆破! ビル爆破っ! え、なに? ビル、用意できない? 予算的に、ヘリも飛ばせない? てめーコラ助監何年やってんだよオラッ!」「た、太郎さーん?」「ここがクライマックスじゃねーのか!? 49階建てのビルの崩壊に、健治の『筆おろし』の愛惜をすべて込めんだよッ! 初・射精の勢いをだな、こうばーんって500キロトンのTNT火薬を」

「はい、えー、音声が繋がっていないみたいですね? では、太郎さんをこのまま放っておくと、たぶんあと15分ぐらいカタカタとキーボードを打ち続けると思うので、まずは、VTRから、どうぞ!」

***

『リリイ・シュシュのすべて』は禁忌の映画だ。見ちゃいけない。『打ち上げ花火』が真正「正」の映画だとしたら、『リリイ』は真正「負」の映画だから。見たら最後、精神崩壊。こんなものをリアルタイムに渋谷のシネマライズで見た俺は、発狂。一ヶ月間ずっと壁に頭をぶちつづけていた。

 とりあえず岩井俊二監督について僕が知っているすべてのこと。

 岩井監督は『ifもしも〜打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』という長ったらしい何が何だかよくわからないTVドラマで、日本映画監督協会新人賞を受賞している。映画ではない「TVドラマ」で「日本映画新人賞」をとっている、というところに、この監督の『常軌を逸したすごさ』が垣間見れると思う。ビデオで撮ってもフィルム的な美しさ、つまり「映像的」な監督さんなのだ!

 この「映像的」ってのは当時(90年代末)さかんにマスコミが使ってて、『映画監督が映像的じゃなくて、じゃあ何的なの?』と岩井さんもしきりに小首をかしげてらっして、返す言葉もございません!(と謝れマスコミ!)。映画はストーリーを垂れ流すだけの玩具じゃないんだ! って、なーにを俺は偉そうだな。。。でも今回の俺は自主制作歴12年の桜井太郎だ! 偉そうにいく! 文句があるやつはPFFでスカラシップとってからにしろ!(もちろん俺もとってない!)

「あたし、岩井俊二ってぇ、なにも見たことないんですけど、なんかみんな、映像がきれいだって言うんですけどぉ、なに見たらいいですかぁ?」(埼玉18歳・専門学校生)

 浅野忠信とCharaがスキなら『PiCNiC』、豊川悦司と山口智子がスキなら『undo』、松たか子がスキなら『四月物語』、上記の名前に「ぴんっ!」とこない現代っ子は鈴木杏と蒼井優が出てる『花とアリス』を見とけ! どれも60分前後の短い作品だ! ちなみに俺は『花とアリス』だけはまだ見てない! けど巷の噂だと素晴らしいんで絶対見とけっ!

 ちなみに岩井俊二監督の映画は下記で全部らしいです。(ウィキペディアより)

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか? (1994年、脚本・監督)
PiCNiC (1994年、脚本・監督)
undo (1994年、脚本・監督)
Love Letter (1995年、脚本・監督)
スワロウテイル (1996年、脚本・監督)
ACRI (1996年、原作・脚本)
四月物語 (1998年、脚本・監督・音楽(CLASSIC名義))
リリイ・シュシュのすべて (2001年、脚本・監督)
Jam Films 「ARITA」(2002年、脚本・監督・音楽)
花とアリス (2004年、脚本・監督・音楽)
市川崑物語(2006年、脚本・監督・編集)

 あれ?『フライドドラゴンフィッシュ』は入ってないけど、あれって映画じゃなかったんだ? あの浅野忠信さんもカッコ良かったんだけど、まあいいや。上記にはビデオ作品は入ってないので、たぶんフライ〜もビデオなんでしょう。(ちなみに『打ち上げ花火〜』もビデオだったんだけど、フィルムに撮って再上映してるみたいです。テレシネ?だっけ、こういうの、よく分かりませんが)

 という、この調子でやってたら、ものすごい長い記事になるので、順番に見てこうか。次 ⇒ 『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』
Film  2007.10.04

「タランティーノ」と「ロドリゲス」と「ベッソン」が好き

CoM0 TrB1
B00005FXGHレザボア・ドッグス
ハーヴェイ・カイテル ティム・ロス スティーブ・ブシェーミ
パイオニアLDC 1998-03-21

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 そんな(そんな、は「シネマサークル」に入ったけれども冒険活劇しか見たことのないおバカな、にかかります)桜井に対し、新入生のみんなは優しかった。「ジョニーデップいいよ」とか「岩井俊二、見たら」とか「桜井は『天使の涙』とか良いんじゃない?」とか「北野武が熱い」とか「やっぱ最初は『レオン』だろ」とか、次々に教えてくれて、ビデオ(当時まだビデオ)を貸してくれたり、映画に誘ってくれたりした。スポンジのような若気の至りの脳味噌は、次から次へと吸収し、咀嚼、消化不良をおこし、あふれるだけあふれさせた(から実はあんまり覚えていない)。

 そして終に、タランティーノ監督『レザボアドックス』と、ロドリゲス監督『デスペラード』に出会ってしまう。

 18、9の男子で、あれを見て興奮しない奴はイ○ポだ。タランティーノ、最高。『デスペラード』での、あの存在感。というか『デスペラード』、めちゃくちゃだあの映画。めちゃくちゃで面白すぎる。僕は速攻ビデオ買って四六時中流していた。今の子なら『キル・ビル』とか? もうすぐ二人の映画が公開されますが、なんだかハラハラドキドキですが見にいきます!『フロム・ダスク・ティル・ドーン』以来?



***

 18歳の頃タランティーノ監督に惚れまくった桜井は、拳銃のレプリカを2万ちょっとで購入。米国にある本物の銃会社が製作しており、機構はそっくり、重さもそっくり、というステキな銃。ガスを注入すればBB弾を発射でき、しかもオートブローバックという、本物の銃みたいに撃った瞬間に薬莢がポンっと(実際は出ないが)飛び出しガシャンッと次の弾が装填される仕組み。さすが本物の銃会社製。射撃後の反動も本物の何十分の一だろうけれどちゃんとある。引き金をひくたび「ダンッダンッダンッ」と腕がしびれる。かなり快感。いつか本物を撃つために米国行きたい。銃が殺傷道具だということは百も承知で、でもやっぱり工芸品?的にとても優れていると思う。シンプルで、機能的で、美しい。

 このレプリカを使って、みんなで映画を撮ろうと思ったのだけれど、さてどうなったんだっけ?



***

 ちなみに王道だけれど『レオン』は大好きで、これはディレクターズカット版の再上映(確か渋谷のシネセゾン)を立ち見で見た。で泣いた。分厚い本(フォト集みたいなの)とビデオも買った。ベッソンさんは『グランブルー』とか『ニキータ』とか『サブウェイ』も好き。(この「好き」の言い切りで終わる言い方は女の子っぽいけど書いたからそのままでいーや、ということで僕は「タランティーノ」と「ロドリゲス」と「ベッソン」が、好き)
Film  2007.08.30

〜〜大学『シネマ・サークル』物語〜〜

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B000XG9PNYグーニーズ 特別版
ショーン・アスティン ジョシュ・ブローリン ジェフ・コーエン
ワーナー・ホーム・ビデオ 2007-12-07

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 ラーメンズのような先輩、YOUのような先輩、木村カエラのような先輩、板尾つつじさんのような先輩、居並ぶ個性派先輩と共にシネマサークル部長(スネオヘアーそっくり)が、体験入部で訪れている新入生のAに聞いた。

「Aくんは、どんな映画が好きなの?」

「キアロスタミ監督が最近はお気に入りですね、リアルな***(以下、読解、不能。先輩達はなにやら英単語を交えて談笑中)」

「じゃあ、Bさんは?」

「『東京物語』ですね、やっぱり、あのカメラ***(以)」

 そして嬉しそうに部長は、今度は僕に聞いてきた。満面の笑みで。

「で、桜井くん。きみは、どんな映画が、好きなの?」
 
 僕は18歳の新入生らしく元気いっぱいに答えた。力強く、



『グーニーズです!』



 ………。沈黙。長い、沈黙。

「な、なるほど……。確かにグーニーズは素晴らしい映画だ。スピルバーグ監督の子供に対する愛に満ちあふれた、夢のような冒険ファンタジーだね。ハラハラドキドキの連続で、手に汗握る。最後のオチも秀逸だ。悪くない。いやむしろ、感動的でさえもある。正直、涙が止まらなかったでも……」と先輩は口ごもった。「でも。それがNo1フィルムである必要は、ないんじゃないかな? どうだろ? 桜井くん、映画は他にもいっぱいある。何もグーニーズをあげなくても……、いやいやグーニーズはいい映画だよ、それを否定しているわけじゃないんだ、そこはわかって欲しい。ただ、18歳にもなって、20年つづいてる当大学の名門『シネマ・サークル』に入ろうとしている人間が、グーニーズを真っ先にあげるというのは……、ああ、わかってる、みなまで言わないで。きっときみは『ウケ』をねらったんだね? そうだろ? ははっなんてお茶目な新入生だっ! 心憎いね。……っと、さてそろそろ君の素直な気持ちが知りたい、いま言った事をふまえてもう一度ちゃんと聞かせて桜井くん。君の、No1フィルムは、なに?」

『グーニーズです!』
「OKわかった君は最高だはッ!」

***



 ネタでも何でもなくて当時の僕の知っている映画は「宮崎はやお」か「ランボー」か「ロッキー」か「バックトゥ〜」ぐらいで、その中でのベストは『グーニーズ』だった。田舎には当然、映画館はないし(ちなみにうちから映画館まで百キロ)レンタルビデオ屋まで45分(バス)、たまに見るのは「土曜洋画劇場」だった。

 そんな人間がシネマサークル(たしかに名門だった。有名な監督を何人か輩出していると後から知った)に入ろうと思った理由は、単純で、同じクラスのAが「一人で行くのおっかない」と僕を誘ったからだ。僕はオールラウンド系のテニス(ナンパ)サークルに入っていたのだけれど、シネマサークルの方が面白く(何しろ先輩がラーメンズとYOUと木村カエラと板尾さんとスネオヘアーなのだ)て、僕は講義をさぼって入り浸るようになっていった。



***

 えーっと、本音は「シネマサークルのが『知的な美女』が多かったから」です。
Film  2007.08.29

新世紀エヴァンゲリオン&ヱヴァンゲリヲン新劇場版と、若者と同世代のみなさんと、そして、庵野さんに捧げます!

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B0000DJ299劇場版 NEON GENESIS EVANGELION - DEATH (TRUE) 2 : Air / まごころを君に
緒方恵美 三石琴乃 山口由里子
キングレコード 2003-11-27

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『新世紀エヴァンゲリオン』庵野秀明



TV放映95年、劇場公開97年。

あれからもう10年になります。


もしかしたら今の若い人は、
名前ぐらいしか知らないかもしれない。

DVD見ても、
「面白いけど、社会現象になるほど?」
という感想は、当然だと思う。
僕もいま20歳なら、そう思うかもしれないから。

当時の僕も、ブームにのって、
TVの再放送を半分ぐらい見ただけで、
とりあえず行っとこっか? ぐらいの軽いノリで、
劇場版2部作を見に行った。

正直、話題の映画、ぐらいにしか思っていなかった。


でも。

見終わって、精神崩壊。


その後、友達からTVシリーズを全巻借りて
見た。

そしたらまた、精神崩壊。




あのころ、僕の心のかなりの部分は
意識的にも、無意識的にも
エヴァンゲリオンで占められていたと思う。

でも、当時は、僕だけじゃなくて、
社会のすべてが、
エヴァンゲリオンで占められていたように感じた。

大学の英語のリスニングは「Fly Me to the Moon」だったし、
ゼミの教授もネットで人類保管計画について書き込んでいろいろ言われてたし、
男性誌、女性誌、言論雑誌からエロ本、ニュース23まで、
あらゆるマスコミが社会現象として特集していた。
関連書籍も、本屋に入ってすぐの場所で、1コーナーを丸々埋め尽くしていた。


なぜ、あれほどの社会現象になったのか?


それはきっと、

阪神大震災があって、オウム事件があって、凶悪な少年犯罪があって、バブルがはじけて先の見えない大不況で、有名企業が倒産しまくって、世紀末で何が起こるか分からないと騒がれていて、

僕らは、誰かと確認しあっていたわけじゃないけれど、
ずっと不安を感じていたんだと思う。

そこに、エヴァンゲリオンがあった。




だから、
今の20歳前後の人が「エヴァわかんねー」というのは
ぜんぜん正しくて、
あれはあの時代のなかで、必然のなかで人気が出たアニメなんだと
僕は思う。

それはつまり、
僕が全共闘世代の気持ちが、安田講堂の闘いの意味が、
本当はわからないのと同じだ。

だから、今の若い子は、
リアルでエヴァンゲリオンの良さはわからないかもしれないけれど、
でも、ちょっとでも気になっている方がいらっしゃったら、
近所のレンタル屋さんにあると思うので
見てください。

10年前のアニメだけれど、今でも全然見れると思うし、
逆に10年後も20年後も、100年後も見れると僕は思う。
偉そうで恐縮ですが。




最後に。

僕が久しぶりに真面目に書いているこの文章は、

そんな「見ようかどうしようか?」迷っている若い人の背中を押してあげるメッセージでもあるし、
あの時代を、世紀末を、エヴァンゲリオンを見て育った同世代のみなさんに対しての、
もう一度10年ぶりに新しく上映されるヱヴァンゲリヲンを見に行きませんか、というメッセージでもあるし、

でも本当は、本音をいうと、


庵野さんに対する、あのとき言えなかった感謝なのです。






***

前売り券はまだ買っていませんが、庵野さん、絶対に見に行きます!(桜井パンダ)

ちなみにマニアックな話なんですが、庵野さんの実写映画「ラブ&ポップ」&「式日」も劇場で見てて、どっちが好きかといえば「式日」で、当時の彼女を無理やり連れてっていっしょになって精神崩壊して楽しんでいたのですが、これについてはまたどっかで話します。

***
Film  2007.05.30

『カンタベリー物語』パゾリーニ

CoM0 TrB0
B0000844EO<パゾリーニ・コレクション>カンタベリー物語[オリジナル全長版]
ピエル・パオロ・パゾリーニ ジェフリー・チョーサー
エスピーオー 2003-02-21

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脱糞、放尿、放屁、乱交、男色、肛門愛好、泥棒、殺人、夜這い、不倫、地獄絵図。ってならべると、アダルトサイトの検索にひっかかって変なTBとかCOとか来そうで今からすっごく楽しみですが、ええ、これらをですね、「志村けんのバカとの様」的コント、あるいは「北野武のTAKESI’S」的大喧騒で描いた作品、それがパゾリーニ監督の『カンタベリー物語』。

全編、「なんじゃこりゃ〜」と思いつつ笑いながらも途中何度かうとうとしながらも最後の地獄絵図で大狂乱!てかみんなおちんちんブラブラさせすぎ。主演?パゾリーニのお茶目でいたずらっこな目ん玉が忘れられない、70年代のカンヌかベルリンかの偉い賞をとった作品です。

ちなみに「ソドムの市」を見たくて近所のビデオ屋に行ったらなかったので『カンタベリー物語』を借りた、というわけで、先程、念願の「ソドムの市」を借りました。すっごい楽しみですが、ちょっと人生変わりそうで嫌な予感。見たら何か言うぞ。
Film  2007.05.30

「フランドル」「バベル」「13/ザメッティ」

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B000WXCLAMフランドル
サミュエル・ボワダン アドレイド・ルルー アンリ・クレテル
アルバトロス 2008-01-09

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「フランドル」「バベル」「13/ザメッティ」

さいきん見た映画で、自分のなかの順位も上記のとおり。

「フランドル」は普通の人からしたらたぶんマニアックな映画で、東京だと渋谷の「ユーロスペース」でしか上映してないと思うがどうだろう。ちなみにフランス映画で、06年カンヌ審査員グランプリ受賞作です。

(ちなみに円山町に移転してからの「ユーロスペース」には初めて入った。ラブホ街というイメージしかない円山町は、でもライブハウスとかクラブとか色々あって不思議な街。「フリータイム4000円」のまわりに女の子がたくさんいる風景はさすが渋谷。というか恥かしくてそんなラブホには入れません、というか久しくそんなところには行ってないので他人事)

(で、「ユーロスペース」。ここで「ゴダール」の「気狂いピエロ」みた。あとマニアックな映画を何本か。本当にマニアックなやつ、大学生の卒業記念に撮ったやつとか。移転してから会場広くなったし、おしゃれになったね)

で、「フランドル」。フランス絵画で有名らしいフランドル地方と、砂漠の戦場が、交互にでてくる。フランドル地方は僕の田舎なみに田舎で、若者はセックスかセックスか兵士に応募するぐらいしか非日常が味わえなくて、登場する男子もセックスかセックスか戦場に行く。とても納得。なぜなら、俺の田舎も10代で出来ちゃった結婚か東京(という名の戦場)に行くしか逃げ道はない。セックスとセックスの延長線上に出来ちゃった結婚があるのは当然で「フランドル」の彼女も妊娠します、というかそんな話は主軸ではないので、戻そう。

これはとても「痛い」映画。二十歳前後でこんなの見たらけっこう引きずると思う。僕も引きずられて思わずパンフレット買った。普段は買わないけど(値段に見合わないと思うから)。

「フランドル」は「バベル」のその先にある映画、だと勝手に思う。ハリウッドは嫌いじゃないしむしろスペクタクル好きの自分としては土曜洋画劇場ばかり見て育ったんだけど、さすがに何十本も見たら「銃撃戦のあと素手で闘って最後にハグしてHappyって、どうよ?」になって、そのあとは各国色々見て大きくなった。(ちなみに好きな監督はもう亡くなっちゃいましたがスタンリー・キューブリック。とタランティーノ。と北野武。と当然のように、宮崎駿)


「バベル」が「有音」だったら「フランドル」は「無音」。というか文字通り音楽がいっさい無かった。それが、よかった。「さぁこっから盛り上がるよ感動してね〜」っていうのがなくて。うそ臭くなくて。余分なものがなくて。リアルで。久しぶりに静かな感動を味わいました。(さいきん静かな感動を欲してるみたいです)

映画のラストは奇しくも似てて、「最後はやっぱり**を**してくれないとヤダ」って身近な人に言ったら「そういう時代は終わったの」と諭されましたがどうなんでしょう、終わったのかな?(またくると思うけど。世紀末に。って遠すぎ〜)



ここまでつらつら書いてて、まだ核心にたどりつけない。

「俺はなんでこの映画に、心を揺り動かされたのか?」

なんでだろう? 青姦しまくるから? 田舎の風景がきれいだから? 戦場好きにはたまらない戦場だから? 冬から夏への移りかわりが見事? お父さんが硬派で笑わない? やっぱりフランス人はプジョーに乗ってなんぼ? うーん。

「静かな空気感」

としかいえない。いまのとこ。センスのかけらもないけど。でもいい。そのうちなんか思ったらまた書く。20年後に(ああ「フランドル」の意味ってこうだったのかぁ)とひらめくかもしれんし。そういう長期スパンでいっしょに歩いていく、映画。






Film  2007.05.08

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桜井白パンダ

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